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編集者の役割は「相撲部屋の女将」に似てると思う

こんばんは。本年よりプレスラボにジョインしました池田園子です。

編集者とはどういう役割を担う人なのか、どんな仕事をするのか——。
編集未経験の方に説明する機会がこの冬、何度かありました。

11月にこんなツイートをしたところ、20人近くの方からお問い合わせをいただき、うち数名と直接会う機会をいただいたのです。

そこで「編集者の仕事内容は〜」と説明したものの、上手く伝わっただろうか? という懸念もありました。

その後も考え続けるうちに、編集の原点に立ち帰って「編集とは何か?」が閃いたので、ここで話をさせてください。

編集とは何か、「編む」+「集める」に分解して説明することは多いです。ただ、どんな辞書でも「集める=情報・素材」を指すことが大半。

私はそこへ「人材」も含んでほしいなと考えています。むしろ、人材こそがカギになると言ってもいいくらい。

「DRESS」という女性向けウェブメディアで4年間に渡り、編集長の職を担っています。その中でつくづく感じるのは、コンテンツを作る方(著者さんをはじめとする、カメラマンさん、イラストレーターさんなど、さまざまなクリエイター)たちの偉大さです。

クリエイターさんがいなければ、編集者の仕事は成り立ちません。もちろん、クライアントワークという大枠で考えると、私たちに依頼してくださるクライアントさんがあってこそ。ただ、クリエイターさんがいなければ、コンテンツを生み出すことはできません。

編集者は、私の好きな相撲でたとえると「相撲部屋の女将さん」のような役割です。弟子たちの世話や部屋の経理業務、挨拶回りをはじめとする後援会への対応、祝賀会やパーティ等の企画・準備、食材の買い出しなど、やることは多岐に渡ります。ほとんどが「人」と関わって、調整したり段取りをつけたりする裏方仕事です。

編集者も似ています。各案件を企画し、それぞれに合うクリエイターさんにオファーを入れて(その前にリサーチは欠かせない)、彼らが仕事をしやすい状態に手筈を整え、必要な素材を集めて渡す。クリエイターさんとクライアントさんとの間に立ち、両者が気持ちよく仕事できるような状態を整備する。

華やかな仕事だと思われることも多いですが、華やかさはほんの一部に過ぎません。あくまで黒子であり、調整担当。

ただし、いろいろな人たちと関わって、一時的には「チーム」として動いて、最良のものづくりを進め、最終的にはそれに関わった皆が幸せになる——中心に立ってその姿を見渡せるのは、調整役であり、人と人との“間”に立って仕事をする編集者ならではだと思います。

ここまで読んでいただいてわかるように、編集者には特別な資格もいらなければ、経験もいりません。クライアントさんから提示された条件や制約のもと、自分の経験や興味関心のアンテナ、人脈を活かしたものづくりをすることができます。

大事なのは、人と関わって仕事を進めるスタイルが好きなこと、人や世の中に興味を持っていること、過去にとらわれずに新しいものを柔軟に吸収しようとすること、関わる人たちに面白い切り口を提案できること。

現時点で私が考える編集者の役割について書きました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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